新型コロナウイルスの影響で、自宅待機を余儀なくされる人々が多い中、プロフットボーラーたちはSNSを駆使して様々なメッセージを発信し続けている。

 なかでもファンの鬱屈とした日々に刺激を与え続けているのは、元イタリア代表DFのマルコ・マテラッツィだ。かつてセリエA屈指のCBとして鳴らした名手は、自身のインスタグラムを通じてジネディーヌ・ジダンとの“騒動”の舞台裏を赤裸々に告白し続けている。

 事件が起きたのは、イタリアとフランスが激突した2006年のドイツ・ワールドカップの決勝の1-1のままで迎えた110分だった。この試合が現役ラストゲームとなったジダンが、突如としてマテラッツィに頭突きを見舞ったのだ。

 PK戦でイタリアが勝利したこともあり、ジダンのまさかの幕引きは、世界を揺るがす事態となった。

 その時、“当事者たち”の間で何が起きていたのか? 現地時間5月3日にインスタグラムのライブ配信でマテラッツィが明かした。

「俺たちはペナルティーエリア内でぶつかり合っていた。あいつが試合の前半にゴールを決めたこともあって、監督からは『ちゃんとマークについていろ!』と言われていたんだ。

 最初にぶつかった後、俺はジダンに謝ったが、あいつのリアクションは決して褒められたものじゃなかった。そして、3回目に衝突した時に苛立ったあいつは、『ユニホームなら、あとで君にあげるよ』と言ってきたんだ。それに俺は、『ユニホームよりもお前の姉ちゃんがほしいな』と返したんだ。そしたら、ああなった」

 激しいマッチアップと口喧嘩の末に“事件”が起きたことを告白したマテラッツィは、頭突きを受けた時の心境も語った。

「正直、あそこで頭突きをされるなんて思っていなかった。俺にそんなことをされる心構えがなかったのは、ある意味でラッキーだった。もしも、頭突きされると分かっていたら、彼だけでなく俺もロッカールーム送りになっていたはずだ」

 ちなみに「フランスの天才が残した偉大なキャリアにおける唯一の汚点」とも揶揄されるこの事件。その真相をジダン側が語ることは、いまだにない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部