ココ・ガウフ(アメリカ)は、今ではすっかり有名な女子テニス選手だ。15歳という若さでグランドスラムの大舞台でビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)や大坂なおみ(日本/日清食品)を倒すという快挙を成…

ココ・ガウフ(アメリカ)は、今ではすっかり有名な女子テニス選手だ。15歳という若さでグランドスラムの大舞台でビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)や大坂なおみ(日本/日清食品)を倒すという快挙を成し遂げ、一躍注目を集めた。2019年には「リンツ・オープン」で初優勝を飾っている。ガウフの活躍は、特に彼女の年齢を考えると本当に目を見張らせるものだ。しかし、彼女のここまでの道のりは、決してスムーズなものではなかった。彼女がその苦しかった道のりを明かしたと、ウェブメディア Essentially Sportsが伝えている。

ガウフが語ったのは、とても大きなプレッシャーに苦しんだ時期のことだった。

「これまでの人生で私はいつも、いろんなことを人よりも早くできていたので、そのことも余計にプレッシャーを大きくしていたと思うわ。人より早く、上手くやらなきゃいけないっていうプレッシャーよ」

彼女は、その義務感を捨てた時から結果を出せるようになったとも話している。そして、自分がやりたいことは何なのかじっくり考えたそうだ。

「2017年から2018年頃、“ウィンブルドン”の直前まで、これは自分が本当にやりたいことなんだろうかとすごく悩んでいたの。自分が大好きだと思っていたことが、ちっとも楽しめなくなっていた。だから、他の誰かのためじゃなくて、自分のためにプレーする必要があると気付いたの。その間1年ぐらいは、まるでうつ状態だった」

こういった時期を苦しく思うのは多くの人にとっても同じだが、ガウフはとても若かったのでなおさらだっただろう。彼女は混乱し、テニスから1年離れることさえ真剣に考えていたと言う。彼女が実際にそうすることはなかったが、その理由を次のように説明した。

「座り込んで、あらゆることを考えて、たくさん泣いた。そんな時間を重ねて、私はもっと強くなれた、自分のことを前よりずっと理解できるようになった。よくみんなに聞かれるの、どうしてコート上で冷静でいられるのかって。それは暗い時代を乗り越えて、今の自分を受け入れたからだと思う」

ガウフの人生は驚くべきものだ。彼女が困難を克服してトップ選手となったことは素晴らしい。彼女のストーリーが続いて、中断が終わりテニスが再開した際には、大きな大会で優勝してくれることを楽しみにしよう。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「ATP250デルレイビーチ」でエキシビションマッチに出場したガウフ

(Photo by Mark Brown/Getty Images)