長崎への原爆投下から75年となる今年8月9日は、予定通りなら東京五輪の閉会式と重なるはずだった。長崎市は、閉会式のため来日する各国元首らに、平和祈念式典にも出席してもらおうと、4月から各国大使館へ呼びかけに回る予定だったが、五輪延期でとりやめに。五輪に合わせて今夏、広島市と合同で東京・埼玉で開く予定の原爆展も延期となった。

 25日、取材に応じた田上富久市長は「式典は、平和の思いが伝わりやすい場なので残念だが、別の機会に被爆地へ来てもらうようにしたい」と話した。

 コロナウイルスの感染終息はまだ見えない。平和祈念式典の開催について問われた市長は「平和公園に集まり、多くの人と平和を願い、原爆の犠牲者への追悼の思いを共有する場。簡単に中止するものではない」と応じた。(弓長理佳)