日本水泳連盟は25日、一度は東京五輪代表選考会を兼ねた日本選手権を予定通り実施すると発表したが、約2時間半後に急転して中止を決めた。

 この日水連は、都内で臨時の常務理事会を開催。東京五輪は1年延期されたが、日本選手権(4月2~7日)を予定通り代表選考会として、無観客で開催すると決定した。しかしその後、小池百合子東京都知事からの「不要不急の外出を控えるように」との要請を受けて、中止を決めた。

 大会には全国から多くの選手・関係者が集まってくることや、ホテルの宿泊時などに感染の危険性があることが理由という。同時に全員が集まることはないとはいえ、選手、コーチ、大会役員などを合わせると大会は1000人規模。できるだけ密集を避けるよう開催方式を検討していたとはいえ、感染拡大の危険性を考慮し決断したという。

 水連の坂元要専務理事(64)は、一度は大会強行を決めた理由を「選手、指導者の皆さんの強い要望」と“アスリートファースト”を強調していた。しかし、発表直後から多くの日本代表クラスの選手がSNSで反論。「本気で言っているんですか」などと開催反対の投稿が散見された。

 また、坂元専務理事は、常務理事からの意見を「安全安心でどうできるかが一番だった」とした一方で「開催(が前提の)確認の会議だった」とも話しており、見通しの甘さも露呈した。

 代表選考会の開催時期についてはこれから検討し、強化担当と話し合う方針。昨夏の世界選手権優勝で個人メドレー2種目の内定を獲得した瀬戸大也(ANA)の扱いは継続する。