ブルゾンちえみさんとユニットを組み、「35億」のフレーズで話題となったお笑いコンビ元ブリリアンのコージこと徳田浩至(こうじ)さん(32)が、アメリカンフットボールの選手として復帰する。「ブルゾンさんの後ろで、しゃべらないお笑いを続けるうちに、葛藤が起きた。自分を見つめ直した先にあったのが、アメフトだった」。コンビを解散し、社会人Xリーグでのプレーを目指している。

 徳田さんは大阪学芸高でアメフトをはじめ、法大に進学。相手の司令塔のQB(クオーターバック)にタックルを決めたり、ランを止めたりする守備のDE(ディフェンスエンド)として活躍した。2009年シーズンでは主将として、第64回甲子園ボウル(全日本大学選手権決勝)に出場。関大に敗れたが、2万5千人の歓声を全身に浴びたことで、「あの感覚を再び味わいたい。その近道を考えた」。出した答えが、お笑いの世界だった。

 16年に同じ年の杉浦大毅さんと「ブリリアン」を結成。その後、事務所の先輩だったブルゾンさんに声をかけられ、「ブルゾンちえみ with B」として活動し始めると、翌17年、一気にブレークを果たした。

 「with B」としては、音楽に合わせてブルゾンさんの後ろで踊り、最後に上半身裸を披露。一人は背中に油性ペンで「35」、もう一人が「億」の文字を書き、ポーズを決めた。「35」の方が徳田さんだった。

 「『with B』と『ブリリアン』のどっちを本気でやっていくのか。人を笑かしたいのに、しゃべらない設定で、どう個性を出すのか。二人で話し合ううちに、お互いがやりたいことをやろう、という結論になった」

 コンビ解散を決めた後、頭に浮かんだのはアメフトだった。「脳だけでなく、体中がアメフト一色だった」。「with B」で注目を浴びた後、アメフト関連の仕事も舞い込んだ。「有名になってアメフトの仕事にも携わる」という夢がかなったようにも思えた。でも、満ち足りてはいなかった。

 昨年はラグビーがワールドカップで人気に火がついた。「うらやましかった。競技をメジャーにするには起爆剤がいる。自分に何ができるか」。悩んだ末、競技復帰することを決めた。

 Xリーグは近年、外国人選手が台頭するなど、争いはハイレベルだ。現在は、東京都内でトレーニングをしながら、8チームで構成される上位リーグの下部にあたる、「X1エリア」のチームと交渉中だ。今後はコージ・トクダとしてタレント活動を続けながら、競技に取り組む予定だ。