東京オリンピック(東京五輪)の聖火採火式が12日、古代オリンピック発祥の地ギリシャ・オリンピア遺跡のヘラ神殿前で行われた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け一般非公開で、参列者も約100人と予定の1割程度。太陽光線を凹面鏡に集める伝統的手法で聖火がともされた。

 採火式には、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長や、大会組織委員会の遠藤利明・会長代行らが参列。2016年リオデジャネイロ大会射撃金メダルの地元ギリシャ選手が女性初の聖火リレー第1走者となり、04年アテネ大会女子マラソン金の野口みずきさんが第2走者として200メートル走った。終了後「トーチに火がついた瞬間、気持ちがわき上がった。かみしめるように走った」。新型コロナウイルスの影響を問われ「一刻も早くおさまってくれることを思い、希望を持って五輪が開催されることを信じている」と話した。

 聖火は19日までギリシャ国内でリレーを行い、開催都市の東京が引き継ぎ、20日に航空自衛隊松島基地(宮城県東松島市)に到着。25日まで東日本大震災の被災3県(宮城、岩手、福島)で巡回展示された後、26日に原発事故で対応拠点になった福島県のスポーツ施設「Jヴィレッジ」で国内でのリレーが始まる。大会組織委員会は出発式を無観客とする方針で、沿道での観覧自粛を呼びかけるなどの対策も検討している。(オリンピア=長島一浩)