大迫傑(ナイキ)が日本新記録を更新した東京マラソン。ただ今年は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、一般参加者枠が取りやめとなり、沿道での観戦自粛も求められる異例ずくめの大会となった。

 日本橋の沿道に神戸市から家族4人で訪れた会社員男性(42)はもともと、一般枠として参加予定だった。陸上をやっている中学生の子ども2人にトップ選手の走りを見せようと、家族で応援に来た。マスクをつけ、アルコール消毒液を一人1本ずつ持たせた。選手が次々と目の前を走り抜けるなか「走るのは来年に持ち越しです」と語った。

 スタートから約15キロ付近の浅草・雷門。高松市から応援に訪れた会社員の片桐孝浩さん(50)は、一般枠で参加するはずだった。応募を始めて8年目でようやく勝ち取った出走権。「規模が大きく、名所を回る東京マラソンを走ってみたかった」と語る。

 周囲から応援を止められたが、「せっかくだから」とマスクを付け、首からさげる除菌用品を持参して来た。昨日はスタート地点の都庁を訪ね、「ここでスタートするはずだった」と写真を撮ったという。レース本番を目の当たりにして、「ここで走ったら気持ちいいでしょうね」と来年の大会に期待した。