セーリング男子のRSX級(ウィンドサーフィン)で五輪4大会連続出場が内定している富沢慎(まこと)選手(35)。国内で群を抜く実力を育んだ背景には、高校時代まで過ごした柏崎市の海で、国体出場経験もある父親から受けたマンツーマンの指導があった。

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 柏崎市の海浜公園から500メートルほどの住宅街に父、仁(ひとし)さん(63)の家がある。玄関の壁にはレース中の富沢選手の大きな写真パネルが掲げられ、居間の棚は各種大会での父子のトロフィーが並ぶ。富沢選手は大学1年の時から国体に16回出場し、10回優勝している。

 東京で生まれ育った仁さんは1984年、妻幸恵(さちえ)さん(63)の故郷、柏崎に移住。医療・福祉関係の仕事をしながらウィンドサーフィンの大会で活躍した。富沢選手を教え始めたのは小学2年の時だが、子ども用の市販品がなく苦労した。大人用を分解して帆やボードを切り詰めたり、帆を制御するブームの位置を低くしたりして、小学生向けの艇を自作した。