「私はまったく聞こえず、ほぼ見えない二重障害者『盲ろう者』です。先日、マラソン大会に出場し、伴走者の方と、伴走ロープを使わない、大変ユニークな方法で完走することができました」。神奈川県平塚市の高橋和代さん(54)から、こんなメールが届いた。盲ろうの人がどんな方法で、単独で走るのだろう。練習を東京都内で見せてもらった。

 今月18日、高橋さんは1人でJR平塚駅から電車に乗り、都内で通訳介助者の女性と合流。京王井の頭線浜田山駅に降り立った。

 出迎えたのは、「盲ろう者」のスポーツ活動や社会参加を支援する一般社団法人「ハートウエアラボ」(東京都杉並区)代表理事で、高橋さんの伴走者でもある米山爾(ちかし)さん(56)。練習会場の駅近くの公園に着くと、米山さんはバッグから小さな機器を取り出し、高橋さんと自身の指に装着した。