! (9日、テコンドー東京五輪日本代表選手最終選考会)

 3大会連続の五輪出場を決めても、浜田真由(ミキハウス)に笑顔はなかった。平林霞(早大)との女子57キロ級決勝は接戦に。「負けたような感じです。率直に言うとふがいない」。兄の康弘が68キロ級の決勝で敗れたこともあり、目には涙さえ浮かんでいた。

 昨年2月の全日本選手権の直後に股関節を手術し、2カ月間の入院を余儀なくされた。実戦形式の練習を始めたのは昨年11月から。「(手術して)蹴りの軌道がだいぶ変わってしまった。ベストの状態と同じようにはいかないので新しく作っていく感じです」

 復帰に向けて懸命な時に全日本協会のごたごたが公に。「テコンドーがよりよくなるための騒動だと考えていた。問題が起きても何もできなくて、もうちょっと大人になろうと思った」。選手の苦悩をよそに、この日も会場には騒動の“元凶”と言える金原昇前会長の姿があった。

 五輪ではロンドン大会で5位、リオデジャネイロ大会では9位。東京大会に向けて「ロンドンやリオほどオリンピックだ、という意識はない。技を一つずつ身につけていって、その途中にオリンピックがあるという感じです」と26歳は自然体を強調した。(堀川貴弘)