! 1956年のメルボルン五輪に出場し、水泳で銀メダルを獲得した愛媛県宇和島市出身の故・吉村昌弘さんの功績を知ってもらおうと、愛媛人物博物館(松山市上野町)で8日、メダルや当時の選手らのサイン色紙の常設展示が始まった。

 吉村さんは36年、宇和島市生まれ。宇和島東高校時代、県の平泳ぎの高校記録を塗り替えるなど頭角を現した。日本大学に在学中、メルボルン五輪に出場。男子200メートル平泳ぎで2分36秒7を記録し、銀メダルを獲得した。

 吉村さんは五輪出場後、会社員になり、2003年に66歳で亡くなった。直径約5センチの銀メダルや当時の水泳の日本代表選手らの色紙などは、東京の自宅に保管されていたが、家族から「東京五輪・パラリンピックの年に役に立てて」と、博物館に寄贈された。今回展示されていない寄贈品のハンカチには、「泳心一路の旅なれど我が心の光は永遠に消ゆ」と大会後の心境が記されている。

 学芸員の冨吉将平さんは「銀メダルでも結果を残せなかったと思い、競技や指導から一切身を引いたと家族に聞いた。小さなメダルに詰まっている努力を感じてほしい」と話した。(藤井宏太)