! 女子マラソン東京五輪代表の「残り1枠」を巡る争いが佳境を迎えた。26日の大阪国際女子、3月8日の名古屋ウィメンズともに有力選手が出場し、派遣設定記録を上回るレース展開が期待される。

 昨秋のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で、前田穂南(天満屋)、鈴木亜由子(日本郵政グループ)が五輪代表に内定。最後の3枠目は、MGCファイナルチャレンジで、派遣設定記録の2時間22分22秒以内で走った選手のうち、最も好タイムをたたき出した選手に与えられる。さいたま国際は終了し、残る選考の場は大阪と名古屋。設定記録に届く選手がいなければ、MGC3位の小原怜(天満屋)が代表入りする。

 日本陸連は、最後の1枠について「世界トップレベルのマラソンスピードという観点から、『スピード』の要素を持つ者から選びたい」という考えだ。

 大阪では高速レースのお膳立てがなされた。ペースメーカーに、ハーフマラソンで日本新記録を樹立した新谷仁美(積水化学)を起用し、5キロを16分40~45秒のペースに設定。この大会では初の試みとなるペースメーカー制御バイクも配備して1キロごとに指示を出し、ハイペースを維持する。先頭集団の前を走るテレビ中継車の背面にタイム計を設置。記録を意識しながら走れる環境を整えた。

 大阪と名古屋は、比較的平らなコースということもあり、好タイムが出やすい。日本歴代20傑のうち、12人は大阪と名古屋で記録を残している。2003年の大阪では、後に歴代1位となる野口みずきが2時間21分18秒の好タイムで優勝。2位に入った千葉真子が歴代5位となる同21分45秒、3位坂本直子が同6位の同21分51秒をマークした。

 大阪での記録突破の最有力候補は、MGCシリーズ内で最高記録となる同22分23秒を出した松田瑞生(ダイハツ)。4年前の大会で自己記録となる同22分17秒で優勝したベテラン福士加代子(ワコール)、「他力」に頼らず出場に踏み切った小原の走りにも注目だ。一方、名古屋には、MGC出場選手の中で最速の自己記録同21分36秒を持つ安藤友香、MGCで序盤から攻める走りを見せた22歳の一山麻緒らワコール勢に加え、昨年の大会を同23分台で走った岩出玲亜(アンダーアーマー)らの出場が見込まれる。(辻隆徳)

■女子マラソン日本歴代20傑タイム

(1)野口みずき 2時間19分12秒 ベルリン(2005年)

(2)渋井陽子  2時間19分41秒 ベルリン(04年)

(3)高橋尚子  2時間19分46秒 ベルリン(01年)

(4)安藤友香  2時間21分36秒 名古屋(17年)

(5)千葉真子  2時間21分45秒 大阪(03年)

(6)坂本直子  2時間21分51秒 大阪(03年)

(7)山口衛里  2時間22分12秒 東京国際(1999年)

(8)福士加代子 2時間22分17秒 大阪(16年)

(9)松田瑞生  2時間22分23秒 ベルリン(18年)

(10)土佐礼子  2時間22分46秒 ロンドン(02年)

(11)前田彩里  2時間22分48秒 名古屋(15年)

(12)弘山晴美  2時間22分56秒 大阪(00年)

(13)関根花観  2時間23分7秒 名古屋(18年)

(14)田中智美  2時間23分19秒 名古屋(16年)

(15)小原怜   2時間23分20秒 名古屋(16年)

(16)重友梨佐  2時間23分23秒 大阪(12年)

(17)大南博美  2時間23分26秒 ベルリン(04年)

(18)小崎まり  2時間23分30秒 大阪(03年)

(18)尾崎好美  2時間23分30秒 東京国際(08年)

(20)木崎良子  2時間23分34秒 名古屋(13年)