! サッカーのU23(23歳以下)アジア選手権で2連敗し、1次リーグ敗退が決まっていた日本は15日、バンコクで行われたカタール戦を1―1で引き分けた。蒸し暑さや、決勝まで想定すれば中2~3日で6試合を戦う過密日程が東京五輪に似ており、その「シミュレーション」と位置づけていたが、3試合で大会を終えた。五輪本番が半年後となる中、チーム作りの方針を見直す必要に迫られそうだ。

 「日本が出場させたのはテストをしている選手たちなのか?」。日本の1次リーグ敗退に驚き、記者にそう聞いてくる現地の大会関係者もいた。実際、MFの久保(マジョルカ)や堂安(PSVアイントホーフェン)、DF冨安(ボローニャ)ら欧州組は参加せず、国内組の選考も狙いの一つだった。球際で後手に回ったり終盤に走り負けたり。カタール戦は前半終了間際に退場者を出したが、先取点を奪うなど意地を見せた引き分け。ただ、良くも悪くも見極めがついた。

 メンバー構成から厳しい戦いは予想されており、日本協会関係者も「大事なのは五輪本番だから」。それでも1次リーグ敗退という「テスト結果」は想定外。田嶋会長は2連敗後、A代表監督を兼任する森保監督を支援するのが前提としながらも、「直接話をする必要がある」と言及した。

 森保監督は「今大会は終わるが、東京五輪に向けた活動は終わりではない」。ただ、公式大会は五輪前最後。最も選手の成長につながる緊張感ある試合が「3試合しかできないのは、残念」というのが本音だ。

 3月には、A代表の2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会アジア2次予選と、U23代表の親善試合の活動時期が重なる。こうした状況の場合、森保監督はこれまでA代表を優先し、U23は横内コーチが代行で指揮した。今後、どのようなバランスでA代表とU23の指揮を執っていくのか。拘束権のあるA代表期間に、海外組を含めた五輪世代を集めるという選択肢も考えられる。代表の強化を担当する関塚技術委員長は「現場の声も聞きながら、どう招集し、チーム編成をしていくのか、詰めていきたい」と話した。(バンコク=勝見壮史)