世界的な「スポーツの祭典」。五輪はよくそう呼ばれる。だが、オリンピック憲章が根本原則の筆頭に掲げるのは「スポーツを文化と教育と融合させ」ることだ。生け花の未生流笹岡で三代家元を継いだ笹岡隆甫(りゅうほ)さん(45)が東京五輪の聖火ランナーを志したのも、憲章の理念と重なる。

 「せっかく五輪が日本で開かれるのだから、日本文化とスポーツを車の両輪のようにして発信したい」

 西洋には「フラワーアート」がある。満開の花を敷き詰めた「花のカーペット」などで華やかに演出する。だが、生け花では「時間」を大切にしている。必ずつぼみを残して生ける。つぼみはやがてほころび、盛りを迎え、散っていく。