男子三段跳びの日本記録は17メートル15。1986年から30年以上破られていない金字塔だ。福島市の夏の風物詩、福島わらじまつりに登場する大わらじの1・5倍近い長さをホップ、ステップ、ジャンプとたった3歩で跳び越える。その記録保持者が福島市にいる。そして、子どもたちも父の背中を追うように東京五輪への出場を狙う。

 先月中旬、冬の風が吹きつける福島市の信夫ケ丘競技場を訪れると、橘高の陸上部員たちが練習に励んでいた。短距離や長距離、やり投げなど様々な競技に取り組む部員20人を同時に指導するのは陸上部顧問の山下訓史さん(57)だ。

 「一人で全員見なきゃいけない。大変です。でも、見といてやらないと生徒も気持ちが続かないから」と話す。