マラソン大会への参加が日常だったのに、心臓の冠動脈に、金属でできた小さな網目状の筒(ステント)を5本も入れることになった。遺伝的な病気で動脈硬化が進行し、冠動脈のあちこちが著しく狭くなってしまったのだ。札幌視覚支援学校(札幌市中央区)の副校長、野戸谷睦(あつし)さん(54)=江別市=は、それでもマラソンをあきらめない。

 生活を一変させるきっかけは、職場の健診結果だった。2018年9月、「循環器科で心臓を診てもらって下さい」と指摘された。10月6日にはハーフマラソン大会への出場を予定していた。「その前に」と10月1日に受診した。

 簡単な検査で済むだろうと思っていた。ところが、検査項目がどんどん増え、連日通院することに。そして心臓CT検査で「冠動脈の左前下行枝の始まり付近に75%の狭窄(きょうさく)が疑われる」とされた。医師からは「今回のマラソン大会は控えて下さい」と告げられた。