秋田から彗星(すいせい)のように水泳界に現れた16歳が、大舞台に挑んだ。

 1984年、日差しが降り注ぐロサンゼルス五輪の平泳ぎ200メートル決勝。フライング後の2度目の号砲で、プールに飛び込んだ。第2コースを泳ぎ、50メートルのターンでトップ。日本では、国民の多くがラジオやテレビにかじりついた。

 「オッテンブライト、上がってきました」と、アナウンサー。カナダのライバルに100メートルのターンで抜かれて2位に。ゴール直前でさらに順位を落とした。ゴールタッチの後、アナウンサーは言った。「長崎敗れました。2分32秒93で4位です」