<アメリカンフットボール:日本選手権 プルデンシャル生命杯第73回ライスボウル:富士通38-14関学大>◇3日◇東京ドーム

富士通が日本人QBの活躍で、最多タイの4年連続日本一に輝いた。関学大と2年連続の対戦で、QB高木翼(27)が最初の攻撃から3連続TDパスを決めてリード。38-14での優勝に導き、日本人の4年ぶりMVPに選ばれた。

今年は5年ぶりに日本代表が招集されて米国遠征に向かう。エースの座獲得へ、意欲を示した。富士通はオービックに並ぶ最多連覇で通算5度目V。これで社会人の11連勝で、学生との通算の対戦成績は25勝12敗となった。

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高木は大舞台で初先発し、あっさりと日本一を決めた。2プレー目に最長56ヤードパスを決め、10ヤードのTDパスで先制した。「最初に、いい入りができた」と波に乗った。次の攻撃では3連続成功で2本目。第2Qに入ると3本目と次々決めて、21-0とした。文句のない先制攻撃でV4へチームを勢いづけた。

富士通の過去4度優勝は米国人選手がMVPだった。高木は昨年、1TDパスを決めたが勝負が決した終盤。控えから1年後にMVPの晴れ姿。「誰も予想していなかったこと。人生1度のチャンスに結果を残せてうれしい」。エースのバードソンがリーグ最終戦でケガ。やっとめぐってきたチャンスを、見事につかんだ。慶大卒業後は銀行員となったが1年で転職した。「日本人NO・1」を目指し、当時、初の日本一になったキャメロンのいる富士通を選んだ。控えに甘んじた日々も「4年間やってきた自負はあった」。ついに185センチの大型QBが、その強肩ぶりを開花させた。

後半は関学大のプレッシャーに苦しんだ。「前半は楽しめたが、デキは50点。課題を与えられた」と反省した。それも次の目標があるから。2月に日本代表が招集され、3月1日に米国でNFL予備軍と対戦する。山本ヘッドコーチはV4の要因に、控えの底上げによる総合力アップを挙げた。象徴の高木に「どう課題を克服していくか楽しみ」と期待。高木は「どの世代でも代表には1度も入ったことがない。今がスタート。明日から備えたい」。富士通から日本のエースへの意欲を示した。【河合香】