フィギュアスケートの全日本選手権のエキシビションが23日、東京・国立代々木競技場であり、世界選手権(3月、カナダ)代表に決まった男子の宇野昌磨(トヨタ自動車)や羽生結弦(ANA)、女子の紀平梨花(関大ク)らが試合とは一味違ったプログラムで観客を魅了した。

 今大会2位だった羽生は、平昌五輪を制した時のフリー曲「SEIMEI」を披露。エッジを深く倒し、限りなく低い姿勢で円を描くように滑る「ハイドロブレーディング」などで大歓声を集めた。観客が歌う女性歌手ZARDのヒット曲「負けないで」に乗せて滑る演出では、自ら右拳を突き上げて熱唱する場面も。

 その羽生を破って全日本4連覇を遂げた宇野は、鮮やかな真っ赤なシャツを着て登場。フランスの名曲「ばら色の人生」に乗せた軽快な演技で会場を沸かせた。

 1月からアイスダンスに転向する高橋大輔(関大ク)が滑ったのは、今大会のショートプログラム「ザ・フェニック」だ。ロック調の激しいリズムの中、試合では転倒した3回転ルッツを着氷させ、笑顔。観客を総立ちにさせた。エンディングでは羽生と2人で手をつないでリンクを回った。

 初の全日本女王に輝いた紀平の曲は、ビヨンセが歌う映画「ライオンキング」の挿入歌。ジャンプで注目を集めた試合とは違い、優雅な滑りで見せた。黒い衣装に身を包み、ピアノ曲でしっとりと舞ったのは、女子4位の宮原知子(関大ク)。3大会ぶりの表彰台となる2位に食い込んだ樋口新葉(明大)は、米国の女性歌手ジェニファー・ハドソンの曲に、情熱的なステップを重ねた。

 他にも坂本花織(シスメックス)が忍者風の衣装で登場したり、田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)が革ジャンとジーパン姿で激しいステップを踏んだり。男子3位に入った16歳の鍵山優真(星槎国際高横浜)、女子3位の17歳、川畑和愛(ともえ、N高東京)らジュニア勢もシニア顔負けの演技で会場を沸かせていた。(吉永岳央)