ボクシングのバンタム級で全日本新人王のタイトルに挑むボクサーが、北九州市小倉南区にいる。中西寛多郎さん(18)。小学4年のときから地元の「HKスポーツボクシングジム」で拳を磨いてきた。鋭いパンチにスピードとスタミナ。高校時代には眠っていた才能が、プロになって花を開き始めた。運命のゴングは22日、東京の後楽園ホールで鳴る。

 17日夜、小倉南区のJR下曽根駅前にあるジムに、サンドバッグやパンチングボールをたたく音が鈍く響いた。「あと1分」「30」、残り時間がわずかになると選手たちは動きを早め、ラッシュを浴びせた。窓を閉め切った室内ではストーブやヒーターがたかれ、じっとしていても汗ばむ熱気だ。サウナスーツを着込んだ中西さんは練習を終えると、「さらに水分を絞ります」と入念なストレッチに取り組んだ。

 練習後にはかった体重は54・2キロ。21日にある計量の上限53・5キロまであともう一息だ。16日からの2日間で3キロ落としたという。「いい感じやな」とジムの会長の桑原秀彦さん(45)に声を掛けられると、笑顔を見せた。