今年話題になった言葉に贈られる「2019 ユーキャン新語・流行語大賞」が2日、都内で発表され、年間大賞に自国開催のラグビーW杯で史上初の8強入りを果たした日本代表のチームスローガン「ONE TEAM」が選ばれた。宮崎で所属するパナソニックの合宿に参加している代表フッカー堀江翔太(33)らから喜びの声が上がった。

 列島を熱狂の渦に巻き込んだラグビー日本代表のスローガンが流行語大賞に輝いた。表彰式に登壇した日本ラグビー協会の森重隆会長(68)は時折、言葉を詰まらせ「皆さんが応援していただいて、この結果を残すことができました。本当にありがとうございました」と涙ながらに感謝した。

 「代表の快進撃と1個のボールを取り合う面白さは多くの人々をとりこにした」のが選考理由。選考委員の姜尚中氏は自然災害や政治のよどみなどの「闇」を払ってくれたのが代表の活躍だとし、「ラグビー、さまさまの一年」と説明した。

 「ONE TEAM」は16年10月、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(50)の体制本格始動時に掲げられた。世代交代が進み、ニュージーランド、日本両国代表のプレー経験がある指揮官が若手、ベテラン、多国籍の選手が団結し、ひとつになる意味が込められた。当時、共同主将でスローガン決定に携わった堀江は「え~、すご~っ」とビックリ。ただ「代表のもんになってますけど、ラグビー界ではけっこう使う言葉」と控えめに受け止めた。

 時間をかけてチームを作り上げたから価値がある。リーチ・マイケル主将(31)=東芝=中心のチーム作りをプロップ稲垣啓太(29)はリーダー陣の一人として支えた。「どういう組織でいたいのか、というところで文化を作ってきた。苦労があったと改めて感じる」と、多様な文化を持つ選手がひとつになった日々を振り返る。ラグビーの認知度が上がった証拠でもあり「一過性にならないように」と自戒を込める。ウィング福岡は「僕たちだけじゃなく日本全体が『ONE TEAM』となった結果だったのかなと思うので、重みがある」と意義を語った。

 自国開催で史上初の結果を残し、流行語大賞に選ばれるまでラグビーが広まった意味は大きい。森会長は「これだけ盛り上がるのであれば20、30年後にまたやりたい」と改めてW杯再招致の決意を示した。

 ◆ノミネートされていた他のラグビー関連語

 ▽ジャッカル タックルされて倒れた相手ボールを奪うプレー。

 ▽にわかファン W杯の熱狂は代表の快進撃で徐々に拡大。プラスの意味で用いられた。

 ▽4年に一度じゃない。一生に一度だ。 W杯日本大会の公式キャッチコピー。

 ▽笑わない男 日本代表・稲垣の愛称。