東京五輪のマラソンの札幌開催をめぐり、鈴木直道知事は22日、来年1月から本格的な改修工事が始まる北海道庁赤れんが庁舎(旧本庁舎)について、競技期間中は工事用の囲いを外す方針を明らかにした。北海道のシンボルを全世界に発信できるチャンスととらえ「テレビ映り」を優先する考えだ。

 鈴木知事はこの日の定例会見で、マラソンと競歩の発着地点を大通公園とすることに大会組織委員会と札幌市、道が基本合意したことをふまえ、方針を表明。「道内有数の観光スポットが競技中継を通じて世界中に発信されることは、道の魅力を発信する絶好の機会だ」と述べた。

 道によると、赤れんが庁舎は10月から休館し、老朽化に伴う改修工事に入る準備を進めている。来年1月から足場や囲いを組み、外壁や内壁の補強工事に入る予定だった。

 発着点が大通公園に決まれば、マラソンのコースは、道庁敷地内を通る北海道マラソンのコースが有力視されている。だが、競技が開催される予定の8月は、赤れんが庁舎全体が囲いで覆われる工期と重なる。このため、道は競技期間中、足場や囲いをいったん解体し、「コース周辺の良好な景観を確保する」ことを優先した。五輪のマラソンなどは全世界に中継されるため、発信力は絶大だ。

 工事計画の変更に伴い、2022年度末の完了予定は、23年度中と1年延長になる見込みだ。