「セCSファイナルS・第3戦、巨人6-7阪神」(11日、東京ドーム)

 崖っぷちに追い込まれていた阪神が、執念の1勝。アドバンテージを含めて1勝3敗とした。

 4時間超の大熱戦にけりをつけた。6-6で迎えた九回、大山が大仕事をやってのけた。先頭で打席に入ると、中川から右翼席最前列に決勝アーチをたたき込んだ。虎党はお祭り騒ぎ。八回から登板した藤川が九回も締め、逃げ切った。

 九回、大山が迎えた第5打席。左腕・中川との対戦で1ボール2ストライクから4球目。外角低めのスライダーをフルスイングした。シーズンを通じて取り組んできた「逆方向に強く打つ」形。「なんとしても塁に出ようと思った結果が、最高の形になりました」と振り返った。前夜はスタメン落ち。悔しい思いを経て、若き主砲が試合を決めた。

 試合は序盤からシーソーゲームになった。先制したのは阪神。三回だった。先頭で8番・梅野が打席に向かうと、その5球目。真ん中に入った148キロの直球に、フルスイングで反応した。大きなアーチを描くと、そのまま白球は左翼席へと飛び込んだ。

 「なかなか先制点を取ることができていなかったので、やぎ(青柳)のためにも先制点を取ることができてよかった。ここから攻守で勢いに乗っていきたいです」

 今ファイナルSで初めて先制したが、直後に2番手のガルシアがつかまって、3点を失った。四回には3番手の島本が、陽に特大アーチを浴びて3点差。厳しい展開となった。だが、ナインが意地を見せたのは五回だ。

 2番手・桜井が制球を乱すと、3四死球で満塁の好機を演出。ここで左腕・高木にスイッチとなったが、そのまま高山が打席へと向かった。それでもフルスイングした打球は、詰まりながらも右前へ。1点を返すと、さらに梅野も左前適時打で続いた。

 その後、2死満塁となり、打順は1番に回る。点差は1点。絶好機で近本が打席に立った。迎えた4球目。146キロの直球をはじき返すと、白球は右翼線を鋭く破った。走者一掃、近本自身も快足を飛ばして三塁へ。逆転の3点適時三塁打で、チームに笑顔と勢いを呼び込んだ。

 それでも相手はリーグ王者。簡単には勝てない。その直後、ドリスが岡本に同点2ランを浴び、再び試合は振り出しに戻った。六回以降は互いに中継ぎ投手が踏ん張ったが、最後は阪神の執念が上回った形となった。

 CSファイナルSでは、初戦、第2戦と連敗を喫し、突破率は0%。まさに崖っぷちで迎えた第3戦で、劇的な勝利を飾った。12日は台風の影響で順延。13日の第4戦は西が先発する。逆転日本一に向けて、戦いは続いていく。

 巨人はアドバンテージを含めて3勝1敗。岡本が4打点と大暴れしたが、投手陣が崩れた。