1979年のイスラム革命を機に、女性がスタジアムで男子サッカーを観戦するのが禁じられたイランで10日、一般の女性が約40年ぶりにスタジアムに入場し、イラン代表の試合を観戦した。女性サポーターは試合前から歓声を上げて喜びを表し、さらなる女性の権利拡大につながることを期待していた。

 テヘランにある収容人数約8万人のアザディスタジアムで開かれたのは2022年のワールドカップ(W杯)カタール大会に向けたアジア2次予選のカンボジア戦。4日に女性向けのチケットが3500枚以上売り出されたが、数分で完売した。

 男性席とはフェンスで仕切られ、ゴール裏に設けられた女性用の特別席は満席に。女性サポーターはブブゼラを鳴らしたり、「イランがチャンピオンだ」などと叫んだりしながら試合を観戦した。イラン代表が14―0で勝つと、ひときわ大きな歓声で選手を祝福。試合後は選手が女性席に近づき、喜びを分かち合った。

 友人3人と訪れたサハール・モライーさん(24)は「とても幸せ。スタジアムの雰囲気に驚いている」と語った。ナスリン・ロスタミヤンさん(30)は「初めて来られて本当にうれしい。また観戦に来たい。これが、女性の権利の拡大の第一歩になってくれれば」と笑顔だった。