J1ベガルタ仙台から海外へ羽ばたいたGKシュミット・ダニエル(27)=シントトロイデン=とMF板倉滉(22)=フローニンゲン=が9月に引き続き日本代表に招集された。22年カタールW杯2次予選初出場を目指す2人。9日、10日のW杯2次予選のモンゴル戦(埼スタ)へ向け、冒頭以外非公開で行われた埼玉スタジアムでの公式練習で調整した。(小林 泰斗)

 埼玉スタジアムの芝を蹴り、誰よりも高く飛んだ。上空のボールは197センチのシュミットが伸ばした手に収まった。シントトロイデンで正守護神の座をつかみ、心身ともに充実感を漂わせながら、森保ジャパンの練習に励んでいる。「いつもと変わらない準備はできている。ピンチの場面も来ると思う。しっかりGKはGKの仕事をする」と気持ちを高めた。

 待望の海外挑戦となった新天地では昨季リーグ戦全試合出場のGKケニー・ステッペ(30)の負傷もあり、シュミットは第2節からリーグ9試合連続出場。攻守の切り替えが素早く、スピード感あふれるリーグで心身ともに鍛えられている。

 特に心の面で大きな変化があった。今季前半戦、副主将を務めた仙台では、GKにとってノーチャンスだった失点でも「自分が止めていれば勝てた」と話していた。必要以上に責任を重く受け止めていたが、「ベルギーのリーグでプレーして、GKは運だなと思うようになった。自分の中ではいい割り切りだと思っている」と、気持ちの切り替えがうまく出来ているようだ。

 スキル、パフォーマンスを上げる努力をし、最善の準備を尽くしても失点はある。「大敗した時に、相手GKが自分に『今日はおまえのせいじゃない』と言ってくる。そういう環境です。おもしろい。とにかく最大限集中して、スキを作らないことが大事だと思う」。試合の中でぶれない気持ちを持つ心構えを学んだ。

 9月は、国際親善試合のパラグアイ戦(9月5日)の前日練習でポストに右足をぶつけて負傷。先発する予定だったが、出場回避となった。W杯2次予選初戦のミャンマー戦(同10日)もけがは回復したものの、出場機会はなかった。

 モンゴル戦に向けての調整は順調だ。「試合に出て自分が日本代表の正GKになるんだという強い意志を見せられるようにしたい」とベルギーをたつ前、意気込みを話していたシュミット。心技体、安定感を増した。人事を尽くし、先発を待つ。