「セCSファイナルS・第1戦、巨人5-2阪神」(9日、東京ドーム)

 阪神は宿敵・巨人に敗れ、黒星スタートとなった。初回に先発の望月が連弾を食らうと、山口の前に打線も沈黙。九回に追い上げたが、及ばなかった。巨人に1勝のアドバンテージがあるため第2戦に敗れると後がなくなる。過去セ・リーグで初戦黒星からCSファイナルSを突破した1位以外のチームは2017年のDeNAだけ。突破率8%だが、シーズン終盤から奇跡を起こしてきた矢野阪神。再び奇跡を起こせ!

 勢いは失われていなかった。九回に3点差に迫り、2死満塁。長打が出れば同点の場面を作り、巨人の守護神・デラロサをマウンドから降ろした。最高に盛り上がる左翼席。ベンチから声を張り上げる選手たち。またしてもミラクルを予感させる流れまでは作ったが…。最後は木浪が田口に打ち取られた。

 初戦を落とした事実は痛い。ただ、リーグ王者を相手に簡単には引き下がらなかった。点差以上に追い詰めた自信と、敗れた悔しさは次戦に向けよう-。矢野監督は選手へ語り掛けるように、前向きな言葉を並べた。

 「ある意味うちにとっては必要な負けっていうか。俺はそう思ってるんだけど。もう1個負けられるわけだから、それをどうするかっていう。日本シリーズ出るためのものとしては、最後にこういう戦いできたし」

 巨人に1勝のアドバンテージで始まったCSファイナルS。重要な初戦の先発には望月を抜てきした。「一番、元気かなと思った。経験も積ませられるのもある。(救援)投手はみんな多く投げているし、総合的に判断して」。指揮官は発展途上であることは承知の上で、シーズン8試合の登板(先発5試合)だった4年目右腕を先発マウンドに送った。

 しかし、初回2死から丸、岡本に連続ソロを被弾。二回も2死後に連続適時打を浴びて2回5失点でKOされた。打線も“投手3冠”の巨人・山口に苦戦。三回まで1人も走者を出せず、四回に暴投で1点を奪うのがやっとだった。

 苦しい展開の中で見せた九回の猛追は、第2戦目以降の巻き返しを期待させる選手の姿だった。

 対戦成績はアドバンテージを含めると0勝2敗となった。10日の第2戦は、中2日で高橋遥を先発マウンドに送る。11日・第3戦以降は中4日の青柳や、左足親指の爪を痛めている西らを送り込み、必勝を期す。「行くしかないねんから」。まだまだ諦めない。シーズン最終盤の6連勝、奇跡の逆転劇で勝ち上がったCSファーストS-。ミラクルの再現へ、とにかく攻める。