阪神の大山悠輔内野手(24)が8日、休日返上のロングティー打撃でバットを振り込んだ。胸を締め付けるのは、悔しさとふがいなさ。東京ドームでの投手指名練習をジッと見つめ、ベンチで一人待った。「お願いします」。投手陣の練習が終わると、バットを片手にグラウンドへと足を踏み入れた。

 一球一球に向き合う時間だった。打ち損じには「これはミスった」と声を出して悔しがる。目指すのは3位からの下克上だ。ビジターで続く短期決戦に、練習時間は短くなる。だからこそ、大山は「ロングティーとかは特に、ビジターだとなかなかできないので」と休日返上の意図を説明した。

 横浜でのファーストS3連戦は7打数1安打で打率・143。7日の第3戦はベンチスタートとなった。現状打破へ。大山が静かに動く。打ち込んだ白球は2ケースにも及んだ。133のスイングで感触を確かめた。

 感謝の30分となった。練習に付き合ってくれた裏方さん、ボール集め…フェンスを越えた打球も複数あった。みんなに支えられた時間。何度も、何度も大山は頭を下げた。「この3戦、自分自身悔しかったので。このファイナルではチームの戦力というか、力になりたい」。感謝は、力に変わる。チームの勝利だけを思い、大山はバットを強く握った。