◆2019 ノジマ クライマックスシリーズ・セ ファーストステージ第3戦 DeNA1―2阪神(7日・横浜)

 阪神がDeNAを1点差で破り、レギュラーシーズン3位から5年ぶりのCS最終ステージ(S)進出を決めた。同点の8回、梅野の中犠飛で勝ち越し。守護神・藤川が8回からイニングまたぎで2回を封じた。9日から東京Dでリーグ覇者の巨人と対戦する。

 1点のリードを守り切った。球児が最後を締め、5年ぶりの最終S進出を決めた。「最後はみんながつないできてくれた。タイガースファン、監督、コーチ、全てのスタッフを(最終Sの)東京に連れていきたかった」。8回からの2イニングを無失点。2回を投げるのは7月下旬の抑え転向後初だった。

 17年の第1S第2戦。歴史的な“泥試合”を演じた甲子園と舞台は異なるが、再び強い雨中での戦いとなった。8回を3人で退けたが、9回1死から四球を出す。それでもマウンドに土を入れてもらい、冷静さを保って宮崎を一飛、代打・乙坂も投ゴロに打ち取った。ジョンソンが戦列を離れ、救援陣が苦しい状況を回またぎで救い、2年前のリベンジを果たした。

 今季限りで同じ松坂世代のヤクルト・館山、広島・永川が現役に別れを告げた。その松坂も中日退団が決定。ただ、藤川は感傷に浸ることはない。引退する選手へは世代を問わず「選手であることは大事ではないから。おめでとう」と言葉を贈る。重要なのは、自分が迷わず決断したかどうかだと信じているからだ。

 「球児には信頼が間違いなくあるんで。迷いも何もない。すごく厳しい条件の中で、球児らしくいってくれました」。かつてバッテリーを組んだ矢野監督も絶賛。レギュラーシーズン最終盤に崖っ縁から6連勝し、逆転で勝ち進んだ。3位で第1Sを突破するのは球団初、セでは4年連続。9日からは巨人と日本シリーズをかけた最終S。下克上へ、永遠のライバル相手にも球児はその右腕を振り続ける。(嶋田 直人)