選手・スタッフへのパワーハラスメント(パワハラ)行為がJリーグの調査によって認定され、けん責と5試合の活動停止処分を受けた湘南の曹貴裁(チョウ・キジェ)監督(50)が、クラブからの現場復帰要請を固辞し、辞任する意向を固めたことが7日、分かった。複数の関係者が明かした。

 湘南はJリーグに科せられた処分をすでに終えたことから、クラブ内での処分を行わず、指揮・指導を自粛中の同監督に対して現場への復帰を要請。同監督は態度を保留していたが、この日までにクラブ側に対して辞任の意向を伝えたとみられる。一連の騒動の責任を重く受け止め、自ら身を引く決断をした形だ。

 7月2日に日本サッカー協会の内部通報窓口に対して、同監督にパワハラ行為が疑われ、クラブ内で解決に至らなかったことが匿名の相談で寄せられ、Jリーグ側が調査に乗り出した。騒動が明るみとなった8月13日にはクラブが同監督の指揮・指導の自粛を発表。10月4日にJリーグが会見を行い、4人の弁護士で構成された調査チームが「お前はチームのがんだ。他(の選手)にうつるから出ていけ」「お前なんかけがしてしまえ」と同監督が所属選手に対して発言したことなどが記された調査報告書を公表。Jクラブでは初となるパワハラ行為が認定されていた。

 ◆曹 貴裁(チョウ・キジェ)1969年1月16日、京都府生まれ。50歳。洛北高から早大を経て、91年に柏の前身である日立製作所に入団。JリーグではDFとして柏-浦和-神戸でプレーし、97年に引退。2000年に川崎アシスタントコーチ、04年にC大阪ヘッドコーチを経て、05年から湘南へ。ジュニアユース監督、ユース監督、ヘッドコーチを歴任して12年に監督に就任。18年にルヴァン杯のタイトルを獲得した。