「秋季高校野球広島大会・決勝、広島新庄9-3尾道商」(6日、みよし運動公園野球場)

 決勝が行われ、広島新庄が9-3で尾道商を下し、3年ぶり5度目の優勝を果たした。打線が先制、中押し、ダメ押しと効果的に得点を奪うと、先発した秋田駿樹投手(2年)も9回3失点にまとめた。3位決定戦は盈進が延長の末、7-6で広陵に逆転勝利。上位3校は、来春のセンバツ出場の参考資料となる秋季中国大会(25日開幕・鳥取)への出場権を手にした。

 秋の西日をいっぱいに浴びた広島新庄ナインが、最高の笑みを浮かべた。3年前と同じ対戦となった尾道商を理想の展開で退けた。つなぎの野球で奪った9得点。エース左腕の秋田も踏ん張った。迫田守昭監督(74)は「1試合1試合、力を付け、戦う形ができてきた」と表情を崩した。

 三回に主将の下志音外野手(2年)の中前適時打などで3点を先取。3-2の五回にも2本の適時打で3得点してリードを広げた。「チームとしてやろうとしたことができていた部分がある」と下主将。終盤になっても攻撃の手を緩めることなく一気呵成(かせい)に攻め続けた。

 この日、13安打中12本が単打。チームには狙って本塁打を打てる選手はいない。だからこそ、目指すのはつなぎの野球。迫田監督は「長打がないことは、逆に言えば長所だと思っている」と言い切る。逆方向へ打ち返すことやファウルで粘ること…。相手が嫌がる攻撃を続けていくのが、今の広島新庄スタイルだ。

 優位に進めた試合展開の中で反省点はあった。八回。投手の秋田が初球を打ち一ゴロ。続く1番・大可尭明内野手(1年)も初球で倒れた場面だった。

 試合後のミーティングで指揮官は「高校野球は一発勝負。打ちたい気持ちを我慢して投手を休ませるために粘らないといけない打席。それがチームとしての強さということ」と諭した。負けたら終わり。全員で戦う姿勢の重要性を説き、さらなる団結を願った。

 中国大会を勝ち上がって、14年以来のセンバツ出場を目指す。夏を含めれば、16年を最後に甲子園の土は踏んでいない。迫田監督は選手に「大会までにプレーの精度を上げていこう。試合ができる喜びを感じながら頑張っていこう」と言葉をかけた。広島商、呉などを打ち破りつかみ取った広島王者の座。自信を胸に大一番へ向かう。