秋季近畿地区高校野球大会奈良県予選(県高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)は6日、橿原市の佐藤薬品スタジアムで決勝と3位決定戦があった。決勝は智弁学園が奈良大付を7―6で破り、2年ぶりの優勝を決めた。3位決定戦は天理が2―1で奈良にサヨナラ勝ちした。3位までの各校は、19日から同球場で始まる近畿大会に出場する。

 奈良大付の主将、喜多智也君(2年)にとって智弁学園戦は苦い思い出だ。今夏の県大会3回戦で7点差をひっくり返され、涙をのんだ。この日の決勝は「夏の借りを返そうと、チーム一丸になっていた」と言う。

 チャンスは二回表にめぐってきた。1点を先制し、2死満塁。外角寄りの真ん中に甘く入った初球を見逃さなかった。振り抜いた打球はセンターの頭を越え、走者一掃、3点を加えた。三塁に滑り込んだ喜多君は、右の拳を突き上げた。

 夏は、逆転された後の好機で打てなかった。「悔しさが強く残っていた。チャンスでランナーを返せて、うれしかった」

 だが、この日もまた、ひっくり返された。五回は5点を奪われ逆転を許し、同点に追いついた直後の六回は勝ち越された。喜多君も三塁打の後はヒットが出なかった。「一人ひとりの打たなあかん思いが募って、ベンチに焦りのムードがあった」と振り返る。

 次は近畿大会が待っている。「相手チームを意識しすぎず、どんな状況でもヒットを打てるようにしたい。近畿大会には強い心を持って挑みたい」と誓った。(平田瑛美)