(5日、Jリーグ 横浜マ2-0磐田)

 後半の45分間は残り5分を切っていた。1点リードの横浜マが、リスクを冒してまで攻める必要のない時間帯。だが、そんなセオリーはベンチ入り全員が20代の若いチームには当てはまらない。

 敵陣深くの右サイドでパスを受けたFW仲川には相手のマークがついていた。無理せずキープし味方のサポートを待つと思いきや、選択したのは「逆サイドを狙ったシュート」。瞬時の判断がマークのずれを生み、右足から放たれた球はゴールネットを揺らした。

 横浜マの総得点はリーグトップの51。通算13ゴールで得点ランク首位タイのFWマルコスジュニオール、11ゴールの仲川だけでなく他のメンバーも攻撃の意識が高い。「1点取ったら2点目、2点取ったら3点目を狙えとボスから言われている」と右サイドバックの松原。先制のオウンゴールを誘ったのは、その松原からの絶妙な縦パスだった。

 横浜マのチームカラーといえば「堅守」だ。2017年までの過去10年でリーグ最少失点は2回。この間、失点の少なさは常に5位以内。それでも、リーグ優勝には届かなかった。

 ポステコグルー監督が就任して2季目、愚直に攻撃サッカーを貫くチームは首位に勝ち点1差まで上がってきた。報道陣に感想を聞かれたMF喜田は真顔で答えた。「1差は今知った。それくらい、自分たちが勝つことにフォーカスしている」。残り6試合も迷いなく突き進む。(清水寿之)

     ◇

 フベロ監督(磐) 最下位と苦しむチームは次節、残留を争う鳥栖と対戦。「次の試合は重要。勝利以外目指すものはない」