◆第98回凱旋門賞・仏G1(10月6日・芝2400メートル、パリロンシャン競馬場)

 JRAが海外馬券を発売する仏G1、凱旋門賞(6日)の出走馬12頭の枠順が3日に決まった。今年8月のワールドオールスタージョッキーズ(札幌)で初来日、JRA初勝利を飾り、日本のファンを魅了したミカエル・ミシェル騎手(24)がパリロンシャン競馬場の芝2400メートルのコースを解説。この競馬場で通算9勝をマークする美人ジョッキーが5つの重要ポイントを挙げた。(取材・構成=松浦 拓馬)

 ご無沙汰しています! 8月のワールドオールスタージョッキーズで初めて日本を訪れたミカエル・ミシェルです。凱旋門賞に出走する日本のキセキは現在、シャンティイに滞在。私も調教のお手伝いをするなど、今でも日本愛は薄れていませんよ!

 パリロンシャン競馬場は、私が昨年9月の凱旋門賞トライアル(ハンデ戦)というレースを勝ったり、大好きなコースのひとつ。日本馬の健闘を祈って、コースを解説したいと思います。

 《1》枠順 枠は間違いなく、内側の馬が有利! 外の馬はスタートすれば、内を取ろうとします。

 《2》最初の上り坂 この2400メートルで最も大事なことは、最初の坂での上り方。力を入れすぎず、かといって、抜きすぎず。直線までの持って行き方で勝負がほぼ決まってしまいます。

 《3》序盤の直線 その坂を上る時は私はいつも馬には「落ち着いて」と言い聞かせ、集中して、馬とコンタクトを取っています。

 《4》中間の下り坂 次に大事なのは坂の下り。ここで力を使い果たしてしまうと、最後までもちません。馬に負荷をかけすぎず、馬が持っているエネルギーを我慢させながら下ります。その時は馬がリラックスした状態にしないとダメです。

 《5》フォルスストレート 名物のフォルスストレート(偽りの直線)は日本でも有名でしょう。鞍上は最後の直線へ、まだまだ馬を我慢させないとだめ。位置取りも上がったり、下がったり、入れ替わったりと激しくなります。そのときに自分の位置取りを見失っては、直線で勝負ができません。ここで一番注意を払わなければなりません。

 短い日本での経験でしたが、ここと札幌の芝はとても異なると感じました。見た感じでは分かりませんが、札幌でも雨が降って、時計がかかる馬場になるのかと思ったら、とても速い馬場に。ロンシャンの馬場はもっと軟らかくて、重たいものです。排水のシステムが全然違ってるので、当日はそこがポイントになるでしょう。

 ともあれ、日本馬の活躍を祈っています! メルシーボク!

 ◇パリロンシャン競馬場 凱旋門賞が行われるパリロンシャン競馬場の芝2400メートルは、右回りの外回りコース。スタート地点から向こう正面の直線約1000メートルは、400メートルを通過するあたりから約10メートルの勾配を上がっていく。その頂上に達すると、すぐに淀の坂越えをイメージさせる下りの3コーナーへ。4コーナー手前までは、約250メートルの「フォルスストレート(偽りの直線)」。それをクリアすると、スタンド前の平坦な直線533メートルが待ち受けている。

 ◆ミカエル・ミシェル 1995年7月15日、フランス・イエール生まれ。24歳。マルセイユの競馬学校を経て、2014年にプロの騎手ライセンスを取得。18年冬には女性騎手として初めてフランスの開催リーディグを獲得。同年は72勝でフランスの女性騎手年間最多勝記録を樹立。今年8月に札幌競馬場で行われたWASJでは初来日で初勝利を挙げた。身長158センチ、48キロ。