4日に行われるキックボクシング「KNOCK OUT」(東京・後楽園ホール)に伊原道場新潟支部の新日本キックボクシング協会元ミドル級王者・喜多村誠(39)と、フライ級の空龍(あろん、18)が出場する。ともに、勝てばタイトルマッチへのアピールになる一戦。新潟から頂点を目指す。

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実力派のベテラン喜多村は静かな口調に自信をのぞかせる。「きっちり勝っておきたい試合」。「KNOCK OUT」は実力者同士の対戦が多く、試合内容次第ではタイトルマッチのオファーも望める。相手の松島勲也(30、MSJ)は元J-NETWORKミドル級王者。注目度は高い。

9月1日に「TITANS NEOS 26」で元J-NETWORKスーパーライト級王者・喜入衆(40)戦の判定勝ちから約1カ月。試合間隔は短いが契約体重70キロに合わせ、2週前からスパーリングで追い込んだ。得意のひじ打ち、キックを軸に積極的なスタイルを貫くつもりだ。

「新潟のキックボクシングを活性化させたい」。ミドル級王者時代の11年に伊原道場(東京)が新設した同新潟支部に移籍。「いい環境で取り組め、感謝しています」。警備業務で生計を立て試合に臨んでいたが、今は道場生の指導をしながら競技に専念できる。乙川敏彦支部長(58)は「まだまだ上を狙える。真面目な取り組みは道場生の模範」と期待を寄せる。

15年に階級転向と他団体への挑戦のためタイトルを返上した。それ以来の王座獲得が目標だ。「ベルトにこだわりたい」。【斎藤慎一郎】

○…空龍は負けん気の強さをみせる。相手は昨年のJ-NETWORKフライ級新人王・心直(しんた、18)。「強い相手だと思うけど同年代だし負けられない」。乙川支部長は「あの子は天才。あの年齢で多彩な技がある」と評す。友人に誘われ下山中1年から道場に通い始めた。大人を相手に距離感、スピード、技を磨いてきた。今回、他団体の新人王に勝てば関係者の評価は上がる。

刺激になる存在がいる。下山中の同級生、J2新潟のDF岡本将成(19)だ。今もSNSなどで連絡を取り合う。新人ながら今季10試合出場の岡本を「彼の方がずっと先を進んでいる」とリスペクト。同時に「励みになる存在。早く並んで将来はタイトルを獲得して追い越したい」と誓った。

◆喜多村誠(きたむら・まこと)1980年(昭55)7月22日生まれ、福岡県出身。福岡・九州産高で空手を始め、3年時に全国高校総体個人戦出場。九産大では空手部主将。卒業後、キックボクシングに転向。05年に伊原道場からデビュー。11年に新日本協会ミドル級王座を獲得。13年に初防衛に成功後、15年に王座返上。スーパーウエルター級に転向し、ムエタイ選手などとも試合を重ねた。戦績32勝(17KO)7敗7引き分け1無効試合。176センチ、普段は75キロ。

◆空龍(あろん)本名・高橋(たかはし)空龍 2001年(平13)3月2日生まれ、新潟市出身。下山中1年の時に伊原道場新潟支部に入門し、キックボクシングを始める。明鏡高進学後の17年4月にプロデビュー。戦績は8勝(2KO)2敗2分け。162センチ、普段は56キロ。