「凱旋門賞・仏G1」(6日、パリロンシャン)

 札幌記念を制し、頂上決戦への扉を開いたブラストワンピース。管理する大竹正博調教師(49)=美浦=が、海外初挑戦に向けての意気込みを本紙に寄せた。また、仏ダービー馬ソットサスに騎乗するC・デムーロ騎手(27)=イタリア=らがシャンティイを訪れ、“打倒エネイブル”の可能性を口にした。

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 -厩舎開業以来、初の海外遠征となる。海外競馬のイメージは。

 「オヤジ(※1)がワシントンDC・インターナショナルに遠征(※2)したことが記憶に残っています。だからといっては何ですが、海外といえばアメリカの印象が強いですね。そうそう、そのアメリカ遠征にはボクも連れて行ってもらえることになっていたのに、直前で“やっぱり駄目”と言われて結局行けなかったんですよ。だから、海外にはあまりいいイメージはないです(笑)」

 -初の海外挑戦が凱旋門賞になった。

 「G1でランキングがつけられている中でもトップのレースですよね。賞金も上がり、どの陣営も勝ちたいレースだと思います」

 -ブラストワンピースに凱旋門賞挑戦プランが持ち上がったのは。

 「以前から(ヨーロッパ遠征は)選択肢に入っていました。昨年の有馬記念を勝ち、そのプランが具体的になってきた感じです」

 -同馬の父はヨーロッパで実績のあるハービンジャー。

 「ちょうど、今いる厩舎のはす向かいにM・スタウト厩舎があって、そこにハービンジャーがいたんです。もう、それだけでうれしくなっちゃいますよね。何て言うのかな、“ただいま!”って感じなのかな(笑)」

 -イギリス到着後のブラストワンピースの気配は。

 「馬体のシルエットは日本にいる時と変わりありません。カイ食いも変わらず旺盛ですよ」

 -現地での調整で日本と違う点は。

 「(気持ちの)オン・オフの部分にまだ課題がありますね。ウォーレンヒルに上った後の(高まった)テンションを引きずってしまう。力んでいる時間が長いので、背腰に余計に負担がかかってしまう。3歳春の時と同じ感じです」

 -前哨戦の札幌記念時と比べて。

 「当時は馬自身にまだ“レース前”という意識がなかったのか、ボケッとしていましたね。今回は1回叩いているのもあり、この先に競馬があるということは理解しているようです」

 -ニューマーケットを実際に見た印象は。

 「いかに日本の馬と人は厳しい環境で競馬をしているのか分かりましたね(苦笑)。馬にとっては本当にいい場所です。ここには坂路があるし、トレッドミル(競走馬用のルームランナー)も使える。ちなみに、13時まで調教コースを使えるのですが、夕方には犬の散歩コースになるんですよ、近所の人の(笑)」

 (続けて)

 「それに、現地には橋田厩舎の込山さん(ディアドラの担当助手)がいるのも大きいですね。普段の仕事もそうですが、スタッフの精神的な部分でも、彼の存在は助かっています」

 -いよいよ、本番に向けてカウントダウンが始まった。当然のことながら豪華なメンバーとなったが、中でもエネイブルが強敵。

 「トップホースとしか言いようがありません。しかも史上初の3連覇が懸かっている、そんな時に一緒に走れるというだけで光栄です」

 (※1=大崎昭一元騎手。ダービー、有馬記念をそれぞれ2勝するなどした、往年の名騎手。JRA通算970勝)

 (※2=94年まで米国・ローレル競馬場(現ローレルパーク競馬場)で行われていた、芝12F戦の国際招待レース。76年にフジノパーシアが挑戦し6着だった)