「凱旋門賞・仏G1」(6日、パリロンシャン)

 今回の凱旋門賞で最大の焦点となるのが、エネイブルが史上初の3連覇を達成するかどうか。13年にオルフェーヴルやキズナを完封、14年にハープスター、ジャスタウェイ、ゴールドシップを寄せ付けなかったトレヴですら3年目の15年は4着。3連覇は成し遂げられなかった。夢のまた夢の偉業だが、今年のエネイブルの充実度や相手関係を見定めると、歴史的快挙の可能性は高いと言えそうだ。

 2年前の凱旋門賞はロンシャン競馬場の改修に伴い、シャンティイ競馬場で開催。英愛オークス、キングジョージ、ヨークシャーオークスとG1・4連勝中だったエネイブルは、直線半ばで楽々と抜け出して、まずは1勝目を飾った。

 そして昨年は、記念すべき新装・パリロンシャン競馬場で連覇を達成する。膝をケガするアクシデントがあり、春を全休。復帰戦がオールウェザーコースのセプテンバーSで、このローテが不安視されたが、何のことはなく、好位から力強く押し切った。驚かされたのが、レース後の会見で、前走の後に熱発していたことを発表。順調さを欠くなかで、勝利を収めたのだから、まるで力が違った。

 19年になって5歳となったエネイブルだが、臨戦過程は昨年より間違いなく上。エクリプスS、キングジョージ、ヨークシャーオークスと3連勝しており、目下12連勝中(うちG1は10連勝)と向かうところ敵なし。さらに、キングジョージで首差の大激戦を演じたクリスタルオーシャンが、ケガのために引退。最大の敵が不在となり、絶対的優位は確固たるものとなった。

 既に歴史的名馬の域に達しているが、ここを勝てば史上最強馬の呼び声も出てくるだろう。今年も主役はデットーリ騎乗のエネイブルが務める。