「凱旋門賞・仏G1」(6日、パリロンシャン)

 日本勢でただ一頭、フランスで調整しているキセキ。前哨戦のフォワ賞こそ4頭立ての3着に終わったが、着々と立て直しつつある。管理する角居勝彦調教師(55)=栗東=が、刻一刻と迫る決戦を前に思いを語った。また、現地では日本馬3頭が順調に調整している。

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 -前走のフォワ賞は4頭立ての3着。レース後は“逃げる馬の後ろで控える形が良かった”と話していたが、改めてレースを振り返って。

 「スタートが良かったですし、馬なりで先頭に立つ形になりました。勝ち馬(ヴァルトガイスト)にはちょっと離された(3馬身差)感じはあります。走り慣れてないコースで、走り慣れてない展開だったかな」

 -次へ向けてのメドは?

 「メドが立ったかは分からないけど、馬がコースと距離はイメージしてくれていると思っています」

 -鞍上は引き続き名手スミヨン。

 「トップジョッキーが乗ってくれるのは心強いです。フォワ賞後はもうちょっと馬場が重くなってくれると面白いと言っていました。前向きでしたね」

 -キセキのストロングポイントは。

 「一本調子だけど、スピードもあるし、パワーもあります」

 -台風接近でかなりの道悪だった(2017年の)菊花賞を勝った。

 「ああいう馬場でも大丈夫ですね」

 -凱旋門賞は10年のヴィクトワールピサ(7着)以来の挑戦となる(同馬は11年も渡仏したが出走回避)。

 「当時、調教は全然手応えがなかったです。(周りに)言われるがままやって使ったという感じでした」

 -その時の経験が今回に生かせる?

 「調教はイメージできるようになって、調教量とか、どれぐらい負荷をかければいいかというのはできますね」

 -キセキを出走させるにあたって、適性判断で一番重視した点は何か。

 「重馬場で走れるということと、フォワ賞は逃げたけど、ある程度先行力があるというのは大事です」

 -環境への慣れは?

 「フランスへ行ってすぐに慣れていました。そういう意味ではエネルギーのロスがないの分かりました。(17年に)香港に行っているので、経験があるのが良かったと思います」

 -現地での調教の様子は。

 「ストライドが大きいので、日本にいる時は普通のキャンターのペースを取るのが難しかったですね。ヨーロッパは割と速く流れる調教をしてくれるので、乗りやすそうでした」

 -そういう意味では普段でも扱いやすい馬だと。

 「あまりドタバタしませんね。扱いやすい馬はいないですけど、ウチの馬の中では扱いやすい方ですね」

 -角居厩舎の馬は海外G1で5勝をマーク。海外で勝つ喜びは格別なのでは?

 「競馬の世界において、日本はヨーロッパ、アメリカに比べると後発ですが、その本場の国へ行って勝つのはうれしいですね。海外で君が代の演奏を聞くと格好いいなと思います。アメリカ(05年にシーザリオでアメリカンオークスを制覇)で、トランペットで演奏してくれました。オーストラリアでも聞いた記憶があります。自分の馬のために演奏してくれるというのがうれしかったですね」

 -日本調教馬による凱旋門賞制覇はまだないが、4度の2着がある。

 「いつでも勝てるチャンスはあると思います。日本馬のレベルも上がってますからね」