日本相撲協会は26日、都内の両国国技館で理事会を開き、付け人に対し2度の暴行問題を起こした十両貴ノ富士(22)=千賀ノ浦=に自主引退を促す決議をした。事実上の引退勧告で、同意しない場合は臨時理事会で最も重い「解雇」を含めた懲戒処分を決定する。

 履歴に傷が付く懲戒処分を回避したことに芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「(貴ノ富士は)まだ若い。理事会として温情」と説明。引退なら退職金を受け取ることができ引退相撲も可能となる。

 理事会に呼ばれ、直接、言い渡された貴ノ富士は「考えます」と返答を先延ばしした。

 協会発表によれば暴行は8月31日に発生。先に風呂に入った付け人があいさつをしなかったことに立腹し、右拳(こぶし)で額を1回、殴打した。この事案以外にも新弟子4人に対し日常的に差別的発言、暴言があった。

 名古屋場所中、物覚えの悪い新弟子を「ニワトリ」、「ヒヨコ」、「地鶏」と命名。「おい、ニワトリ」と声をかけ「はい」と返事すると「コケと言え」と強要した。「あまりにも悪質」と芝田山部長も語気を強めた。

 結論保留のため今後も部屋での謹慎は継続する。そんな中、貴ノ富士は27日、文科省で会見を予定する。謹慎中の身で異議を申し立てれば協会と対立は必至。今後、裁判を含め泥沼化する恐れもある。