日本相撲協会の理事会は26日、付け人への暴力問題を2度起こした十両・貴ノ富士(22)に対し、自主的な引退を促す決議をして、本人に言い渡した。懲戒処分にはあたらないが、拒んだ場合は再び臨時理事会で処分を決定することも確認しており、事実上の「引退勧告処分」と言えそうだ。

 この日理事会の場を訪れた貴ノ富士は、言い渡しを受けた後、「考えます」と話したという。

 協会の調査によると、貴ノ富士は8月31日、稽古後の風呂場で付け人の序二段力士の態度に腹を立て、暴力を振るった。また協会は、コンプライアンス委員会の答申から、貴ノ富士は弟弟子に対し差別的な発言をするなど、日常的に問題のある言動を繰り返していたと認定した。

 協会が昨年12月に定めた処分基準では十両力士の暴行事案は出場停止1場所を軸に情状などを考慮するとしており、今回、貴ノ富士が昨年春場所中にも別暴力事案を起こしていた経緯も重くみられた。

 また、貴ノ富士の双子の弟の幕内貴源治(22)は、部屋の力士に対する指導方法に問題があったとして譴責(けんせき)処分を受けた。師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は監督責任を問われ、減俸処分となった。