<天皇杯:浦和-ホンダFC>◇4回戦◇25日◇埼玉

前年度王者の浦和レッズ(J1)が、JFLのホンダFC(静岡県代表)に完敗し、姿を消した。ホンダFCはJクラブ3連破で12大会ぶりの8強に駒を進めた。

浦和は、直近のACL準々決勝ホーム上海上港戦(17日)からGK西川以外の先発10人を変更。ユース出身の19歳FW池高が公式戦初先発し、前半11分のシュートや30分クロスなど生き生きプレー。しかし、チームとしては息が合わない場面も見られ、前半は無得点だった。

対するホンダFCはJFL3連覇中のアマチュア最強チーム。今大会はJ1北海道コンサドーレ札幌、J2徳島ヴォルティスを連破して16強まで勝ち上がってきた。この日もディフェンディング・チャンピオン相手に互角以上の戦いを見せ、前半38分にMF佐々木が右足シュート。GK正面だったものの会場を沸かせ、ロスタイムには、もしラストパスが通っていればGKと1対1になっていたという、惜しい崩しも見せた。こちらも無得点だったが内容では押しており、最初の45分が終わった時点で浦和の応援席からブーイングが飛ぶ出来だった。

後半開始、浦和のベンチが先に動いた。池高を下げてFW武藤を投入。勝負に出る。しかし、最初に大きなチャンスをつくったのはホンダFCだった。12分、中盤でMF山藤がボールを拾って佐々木へ。中央右からペナルティーエリアへ斜めにスルーパスを出したが、わずかに長く、走り込んだ今大会4得点のFW遠野には通らなかった。

その後もホンダFCに好機が続く。23分には38歳のレジェンドFW古橋が右足ボレー。ペナルティーエリアの右角から狙ったが、ゴール左へわずかに外れた。その瞬間、浦和GK西川が激しいアクションで怒りを飛ばしたほど、浦和にとってはあわやの場面となった。

すると38分、ついに均衡が崩れた。ホンダFCが先制した。前半から目立っていた佐々木が右サイドをドリブル。DF宇賀神をかわして速い右クロスを送ると、飛び込んだMF富田が右足を合わせ、勢い良くゴールに突き刺した。

さらに41分、2点目だ。再び佐々木が右サイドを突破。今度は入ったばかりのMF荻原を抜き去って折り返し、同じような形でFW原田のゴールをアシストした。2得点しての快勝に、多くの社員やファンが応援に駆けつけたスタンドは大盛り上がりとなった。天皇杯で毎年、格上に挑み続けているホンダFCが実力でジャイアントキリングを起こしてみせた。

対する浦和はACLで準決勝まで勝ち残っている一方、来季のACL出場権を事実上、逃した。リーグ戦が15位に沈んでおり、絶望的だからだ。「新国立で最初のチャンピオンに登り詰めるまでは何があっても屈しない」。埼玉スタジアムに掲げられた横断幕もむなしく、前回王者が4回戦で姿を消した。