バスケットボールB2(2部リーグ)は9月20日開幕し、広島ドラゴンフライズはアウェーで昨季B2王者の信州と戦う。今季は監督に昨季まで金沢を指揮した堀田剛司氏(41)を迎えるとともに、大型補強も敢行。リーグ屈指の戦力で過去3シーズン、跳ね返されてきたB1昇格の厚い壁を突破する。

 今季、広島は12人のメンバーで開幕を迎える。昨季から6人が残留し、6人が新たに加わったが、その顔ぶれは超豪華だ。

 昨季B2群馬で得点王と最優秀選手賞に輝いたトーマス・ケネディ(32)、今季からB1で戦う島根からはリバウンド王のグレゴリー・エチェニケ(28)、B2熊本からは昨季まで2季連続でアシスト王となった古野拓巳(26)、さらにB1秋田からは身長201センチの谷口大智(29)が移籍してきた。

 この新戦力に、既存メンバーの朝山正悟主将(38)、田中成也(28)らが絡み合うチーム力はリーグ屈指。堀田監督は「経験豊かな選手が入ってくれた。個々のポテンシャルは高いので、あとはそれをどうチームプレーにつなげていくか。選手全員が同じベクトルを向いて戦っていくことが大事」と語る。

 毎年、B1昇格を目標に掲げながら、その厚い壁に跳ね返されてきたが、これだけの戦力だからこそ、目指すのはB1昇格にとどまらない。指揮官が見据えるのは、もう一つ先のステージだ。

 新チーム発足後、最初のミーティングで指揮官は選手にこう訴えた。「我々の目標はB1昇格ではなく、B1のステージで勝っていけるようなチームになること。今季からそういう気持ちでやっていこう」。来季のB1での戦いも想定し、しっかりと土台を固めていく1年となる。

 今年はバスケットボール界にとって追い風が吹いている。NBAのドラフト1巡目で八村塁(21)が指名され、来年の東京五輪へ向けて日本代表への期待も大きい。また、Bリーグでも千葉の富樫勇樹(25)が日本出身選手初の1億円プレーヤーとなった。「いろんな意味でバスケットボールが注目されていると思うので、ドラゴンフライズもその波に乗っていけたら」と堀田監督は力を込める。

 カープ、サンフレッチェの2大プロチームがあり、「スポーツ熱が高く、スポーツを見る目のある人が多い」と指揮官が分析する広島の地に、ドラゴンフライズの人気も根付かせていきたい。「気を抜かず、1日1日を大切に日々成長していけるように。まずは今季B2で一番強いチームになりたい」。常勝軍団を目指す広島の熱いシーズンが始まる。

 【過去3季の広島】 ◆16-17シーズン 46勝14敗で西地区2位となり、ワイルドカード(各地区1位を除いた最高勝率)で昇格プレーオフに進んだが、B1昇格は果たせなかった。

 ◆17-18シーズン 成績不振により開幕2カ月でアンドリセビッチ監督(米国)が解任され、朝山主将が兼任監督を務める。33勝27敗で西地区3位に終わり、昇格プレーオフに進出できず。

 ◆18-19シーズン 開幕8連勝を飾るなど前半戦は快進撃を見せたが、後半戦で大失速。32勝28敗で西地区3位に終わり、2年連続で昇格プレーオフに進めなかった。

 【B1昇格プレーオフ】 今季からB1昇格を懸けたプレーオフに進出するチームがこれまでの4チームから8チームに増える。B2各地区の上位2チーム(計6チーム)と、各地区3位以下の計12チームのうち勝率上位2チームが出場権を得る。プレーオフで優勝と準優勝はB1に昇格。3位はB1・B2入れ替え戦に回る。