「大相撲秋場所・10日目」(17日、両国国技館)

 16日に58歳の若さで死去した元関脇逆鉾の井筒親方(本名・福薗好昭=ふくぞの・よしあき)の実弟、錣山親方(元関脇寺尾)が17日、東京・両国国技館で取材に対応した。

 鹿児島県出身。実父の先代井筒親方(元関脇鶴ケ嶺)の下で、長兄の元十両鶴嶺山と3人で角界入り。井筒3兄弟として話題性に富み、切磋琢磨(せっさたくま)した。

 木戸番を終えた錣山親方は「本人は頑張った、それを褒めてあげるしかない」と気丈にうなずいた。

 前夜は兄弟3人で病室にそろった。「1番上の兄貴と俺と井筒(親方)と。3人で一緒になった。1番上の兄貴と私の思いは『よく頑張った』と。相撲が好きだった。(井筒親方とは)しょっちゅうケンカばかり。小さい時からチビ2人と言われて育った。1番上の兄は年上だったから別格だった」と幼少期から常に一緒だった。

 角界入り後は兄弟子として先輩親方として背中を追ってきた。「基本的に俺ら3人はおやじ、おふくろの子供に生まれたのが自慢。おやじ、おふくろのもとに戻った、そう思うと少しは気持ちは楽になる」と話した。

 3兄弟は両親の死に目に立ち合えていないという。「初めて1番上の兄貴と3人で。最後まで顔を見られたのは幸せ」。最後の別れで3人そろったことをかみしめた。

 「俺ら、相撲一家に生まれ、相撲でメシを食わせてもらった。相撲で終わっていくと思うので。相撲協会に恩返しを井筒ができなかった分も汗をかくしかない」と兄の分も力を尽くしていく。