来年の東京五輪のマラソン代表を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)があった15日、埼玉県寄居町出身の設楽悠太選手(27)を応援するパブリックビューイング(PV)が同町で催された。代表内定は逃したが、終盤までトップを快走した設楽選手に約300人の町民が大きな声援を送った。

 PVは町役場に近い中央公民館で開かれ、スタート予定より50分早い午前8時の開場時に50人ほどが列をつくった。町民は設楽選手の所属するホンダが提供した社名入りのビブス、タオル、町が準備したスティックバルーンなどの応援グッズを手に会場入り。最前列には設楽選手の男衾(おぶすま)中時代の恩師で陸上部顧問の川音順子さん(64)が陣取り、陸上部の後輩18人もレースを見守った。

 設楽選手はスタート直後に一挙にトップに立ち、一時は独走態勢に。姿が映し出されるたびにバルーンを打ち鳴らして「悠太、悠太」のコールが響き渡った。川音さんも「昔はこんな子じゃなかった。いつも人の後ろを走っていた。成長したね」と目を細める瞬間も。30キロ過ぎで2分以上あった2位グループとの差が1分を切ると、「悠太、行け、逃げろ」。会場は悲鳴に近い大声援に包まれた。

 37キロ付近で後続に抜かれた設楽選手は失速し、14位でゴール。花輪利一郎町長は「残念だが、感動をもらった。これからもしっかり応援していく」と前を向いて話した。(坂井俊彦)