(15日、マラソングランドチャンピオンシップ男子)

 レース前日の朝、中村匠吾はコースの終盤5キロを試走した。「ゴールまでのラスト800メートルのところに上りがある。間違いなくここがポイントになる」

 予感は現実に。激しく競り合う大迫を新国立競技場を望むその場所で振り切った。大迫、設楽、井上、服部の「4強」をまとめて封じて東京五輪の切符を手にし、「4強と言われて自分はプレッシャーなく挑めた」とさらりと言った。

 暑くなれ。4度目のマラソンのスタートラインに立った中村も、チーム関係者もそう思っていた。発汗量が少なく、暑さに強い。望み通りに気温は30度近くに。多くの選手があえぐ中、「昔から夏のレースは大崩れしたことがない」という自信がものを言った。