◆DeNA5―8巨人(12日・横浜)

 巨人がDeNAを下し、優勝マジックを2つ減らして「7」とした。丸の新打法が爆発。初回に先制打を放つと、3―1の4回には“ノールック・ツイスト打法”。頭が三塁方向を向いたままという“秘打”で、25号2ランを右翼席に放り込んだ。さらに6―3の8回にも左越えの26号2ラン。8月24日以来の1試合2発で5打点を挙げた。最短Vは16日の阪神戦(東京D)だ。

 誰もが右翼線へ描かれた放物線を見つめていた中、バットを振り抜いた丸だけは三塁方向に頭を向けたままだった。衝撃の“ノールック・ツイスト打法”を、大一番で決めてみせた。「打った瞬間、どこに行ったか僕も正直分からなかった。野手の動きを見て越えたなと」。度肝を抜く秘打に、ベンチへ戻ると誰もが信じられないといった表情で出迎えた。

 2点リードの4回1死一塁。2ストライクから、丸は下半身の回転を止めて、上体を振り、頭は残した状態で高めの直球を仕留めた。10戦ぶりの一発となる今季25号2ランは強烈なインパクトを残した。「あまりいい打ち方ではないですけど、苦肉の策というか…」と苦笑いしたが、直後には岡本に29号ソロが生まれ、今季6度目のアベック弾。一気にDeNAを突き放した。

 8月31日の阪神戦(甲子園)から6日のヤクルト戦(神宮)までの6試合でわずか2安打と低迷。「普通にやっていても打てない。わらにもすがる思いで」7日の同戦から阿部の勧めでツイスト打法に取り組んでいる。その意図を「バットがしっかりと出てくるようにですね。ここだと思った時にバットがズレなくポンと出てくるというのが一番」と、説明。試合前のティー打撃、フリー打撃から体に染み込ませるように練習を続けている。吉村打撃総合コーチが「慎之助を思い出したよ」とたたえる一撃が、試合の流れを変えた。

 さらにこの日は先制、中押し、ダメ押しと試合を決める得点を生み出した。初回無死一、二塁では平良から左前適時打、4回の一発、そして、最後は3点リードの8回2死一塁から国吉の外角カットボールを仕留め、G党で埋まった左翼席最前列へ26号2ランを放った。

 「2アウトだったので、後ろの岡本さんにつなげたらと思っていた。届くか分からなかったけど、ファンの皆さんのおかげで届いたと思います」。いずれもツイスト打法で今季3度目の1試合2発。5打点も今季最多タイだった。これには原監督も「原点に戻るというんでしょうかね。自分の打撃をよく知っているところにああいう調整、矯正、そして調子が上がってくる。1本目のホームランなんか打球が見えていないんじゃない」と拍手を送った。

 丸の大活躍で直接対決3連戦を勝ち越し、優勝マジックは「7」に減った。「これからも厳しい戦いが続くと思うけど、チーム一丸で優勝に向かって進んでいきたい」。3連覇中の広島からFAで加入したVの使者。一試合一試合を全力で戦い抜き、悲願を成し遂げる。(後藤 亮太)