<Nikkan eye 担当記者がサッカーを掘り下げる>

<ワールドカップ(W杯)アジア2次予選:日本2-0ミャンマー>◇F組◇10日◇ヤンゴン

この組では、日本が圧倒的に強い。ミャンマー戦を現地で見て再認識した。降り続く豪雨、田んぼのようなピッチ、高温多湿の気候、敵地の歓声…挙げればきりがない“不安要素”を、史上最多の海外組19人が並んだベスト布陣で完璧に一蹴。スコアは2-0。シュート数は29本-2本と、90分間のほとんどで試合をコントロールした。

サッカーは何が起こるか分からないのは承知している。だが「初戦は難しい。ベスト布陣で」と信念を貫いて現実的なプランを選択し、この悪条件でも勝利をきっちりつかんだ森保監督のマネジメント能力を見ると、今後の2次予選で何かが起きる感じはしない。とはいえ、イランや韓国といったアジアの名手が集うであろう最終予選はそうはいかない。アクシデントなどで、同じベスト布陣を組めない時も十分に考えられる。さらなる底上げのために、今できることは何か。

来月ホームのモンゴル戦とアウェーのタジキスタン戦は、若手中心の布陣を見たい。ミャンマー戦はW杯予選初出場組が先発5人に途中交代3人の計8人。MF柴崎が「十分落ち着いてプレーできていると思います」とうなずくほど、若手は堂々と自らのプレーに徹した。W杯予選特有の重圧はどの試合でもきっとあるだろうが、今の若い世代の多くは激しい海外リーグを主戦場としている。加えて、MF南野やMF久保ら、アンダー世代の国際大会予選でアジアでの過酷な勝負を経験済み。「アジアの厳しさ」を、そこまで苦にしないタフさも兼ね備える。そんな若武者たちが敵地でのプレーで得られる経験値は、森保ジャパンの未来に大きな成果を生むはずだ。

一夜明けた11日、森保監督は次戦での若手起用を選択肢の1つに入れつつも「A代表と東京五輪代表チームと、2つをA代表のラージグループとして見て、それだけのプレーを見せてくれた選手はA代表に来ている。今後も流動的にやっていきたい」と“実力主義”を強調した。モンゴル戦はW杯予選の本拠地初戦だけにさらなる重圧も予想できるが、今の指揮官と選手たちには跳ね返す力はある。競わせながら、絶対に負けられないプレッシャーがかかるW杯予選に臨み、厳しさの中から成果を手にしてほしい。【浜本卓也】