「阪神10-3ヤクルト」(11日、甲子園球場)

 ベンチに戻る阪神・青柳の表情に、笑みはなかった。六回途中での降板に悔しさが募る。「連投が重なっている後ろ(中継ぎ)を使ってしまったのは、反省でもあります」と右腕。それでも先発としての役割を最低限、果たしてチームトップの8勝目をマークした。

 降雨の影響で試合開始が1時間7分遅れたが「初回もいい感じに入れましたし、結果的に問題なかったので」と動じない。三回まで一人の走者も許さない上々の立ち上がり。苦手の左打者をスタメンに7人並べられたが、ツーシームとスライダーを軸にチェンジアップを織り交ぜて、五回まで村上のソロによる1点で踏ん張った。

 だが、5点リードの六回、事態は少し暗転した。2死から雄平と村上に連続適時打を浴び、3点差になったところで、矢野監督に交代を告げられた。自身に笑みはなくても、スタンドからは温かい拍手が送られた。

 開幕から先発ローテを守り抜き、飛躍の1年となっている今季。さまざまな経験を味わう中でも「1勝するのが、すごく難しいことだと思った」と実感を込めたこともある。自力CSの可能性が消滅した翌日のマウンドで自身もチームも勝利。一日で自力CS復活に貢献した。手にした白星と味わった悔しさを力に変え、残り試合の登板に挑んでいく。