<広島3-0中日>◇10日◇マツダスタジアム

エース復権。広島大瀬良大地投手(28)が、7連戦初戦の中日戦(マツダスタジアム)で8回を無失点に抑え、ジョンソンに並ぶチームトップの11勝目を挙げた。

3戦勝ち星が付かない登板が続いたが、原点回帰で本来の姿を取り戻した。投打と守りがかみ合い、7連戦を快勝発進。この日敗れた2位DeNAにゲーム差なしに迫り、上位浮上へ弾みをつけた。

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捕手のミットを目がけ、大瀬良は思い切り右腕を振った。低めに投げることだけを意識。多少制球がズレても、腕の振りだけは強く-。うなりを上げた剛球が好調中日打線のバットを押し込み、スコアボードにゼロを並べた。8回6安打無失点。11勝はジョンソンに並ぶチームトップだ。

「厳しいコースに投げないといけないと縮こまってしまうことが増えていたので。一番の魅力は何かと思ったときに、真っすぐから入ってくる投手と思った。真っすぐからの変化球ともう1度リセットした」

今季は力強い真っすぐや決め球カットボールだけでなく、スライダーやフォークなどの球種の精度向上もあり投球の幅を広げた。ただ、相手も研究を重ねて攻略してきたことで、原点回帰。力強い投球で押すスタイルに立ち返った。

細かな制球よりも、球威を求めた。大胆さが副産物を生んだ。時折、打者のベルト付近に直球を投げ込んで詰まらせる場面が見られた。「意図して(高めに)投げている球は少なかったですけど、後々に効いてきたのかな」。顔に近い直球の残像を付けたことで、外角球が生きた。

また精度が落ちていたフォークの握りを浅くしたことも中日打線を惑わした。落差は小さくなったものの、球速が増したことで投球のアクセントとなった。緒方監督も「エースが素晴らし投球をしてくれた。初回からすごく力のある球もいってしたし、コントロールもどの球もしっかりできていた」と最敬礼だ。

大瀬良は次回登板も4週連続の中5日登板が予想されるため、8回116球無失点でお役御免となった。エースの好投にバックも応え、三塁安部が難しい打球を併殺にし、8回は中堅西川の好捕も呼んだ。「とりあえずカードの頭を取れてホッとしています」。この日巨人に敗れた2位DeNAにゲーム差なしに接近。エースはチームメートを信じ、7連戦しんがりの先発に備える。【前原淳】

▽広島佐々岡投手コーチ(大瀬良について)「よく頑張ってくれた。最初から飛ばしていたし(球に)強さもあった」

▽広島会沢(大瀬良を好リード)「ミーティングでも自信を持って、考えずにやっていこうと話をしていた。力強い球で空振りも取れていたし、ファウルも取れていた。大地有利に進められたと思う」