巨人が、東邦高(愛知)の石川昂弥内野手(3年)を10月のドラフトの上位ランクにリストアップしていることが9日、分かった。韓国で行われたU-18ワールドカップでは、日本代表の4番として木製バットで大活躍。全体的に投手に好素材が多いなか、野手では高校通算55本塁打の右の大砲・石川を最上位級に位置づけた。

 5年ぶりのリーグ優勝へラストスパートに入った巨人が、近未来の主軸候補をリストアップした。今秋ドラフトに向け、東邦・石川を野手の中で最上位級の評価としていることが判明した。

 今春センバツでは習志野(千葉)との決勝で2本塁打をマーク。エースとしてチームを甲子園優勝に導いた。今夏の愛知大会ではまさかの2回戦敗退も、U-18W杯の日本代表に選ばれ、大学日本代表との壮行試合(神宮)で3安打。韓国での本大会は三塁手と指名打者として全8試合に4番で先発して計24打数8安打、打率3割3分3厘、1本塁打、9打点と大活躍した。

 巨人の長谷川スカウト部長は、以前から石川について「逆方向にも打てる。投手をやっていたからスローイングもいい」と野手としての可能性に注目。木製バットへの対応力を示した韓国でのW杯も、武田チーフスカウトと現地で生チェックした。甲子園優勝というスター性、大舞台での勝負強さ、メンタルの強さは証明済み。技術面では攻守ともにまだ伸びしろがある。

 今秋ドラフトの最大の目玉は「令和の怪物」と称される大船渡高の163キロ右腕・佐々木朗希投手。巨人も早い段階から「特A」という規格外の評価で密着マークを続けてきた。他にも星稜高の奥川恭伸投手、明大の森下暢仁投手、JFE西日本の左腕・河野竜生投手らを高く評価していて、それらの評価は不変。今年は例年以上に野手より投手に好素材が多く、巨人は来季以降、常勝軍団を築くためには投手陣の整備が不可欠。全体的に投手中心の指名になる可能性はある。

 一方で、石川のような右の主軸候補は球界でも貴重な存在。巨人には坂本勇や岡本らの“成功例”もあり、育成の土壌は整っている。細かい絞り込み作業は今後進めていくため、流動的な部分は多いが、野手の中では、石川がトップクラスに入っている模様だ。

 昨年のドラフトで、巨人は支配下6選手中、1位の高橋優貴投手(八戸学院大)以外5選手が高校生だった。今季は複数スカウトによる「クロスチェック」を導入し、候補選手をさまざま視点から見て活発な意見交換を進めている。運命の「10・17」まで37日。慎重に状況を見極めていく。

 ◆石川 昂弥(いしかわ・たかや)2001年6月22日、愛知・半田市生まれ。18歳。有脇小6年時にドラゴンズジュニア、中3年時に愛知知多ボーイズからNOMOジャパン選出。東邦高で1年春からベンチ入りし、今春センバツでエース兼主軸打者として優勝。個人大会最多タイの3本塁打をマークした。185センチ、87キロ。右投右打。