阪神は9日、ヤンハービス・ソラーテ内野手(32)との契約を解除したと発表した。6日の広島戦(マツダ)前に「モチベーションが上がらない」と首脳陣に漏らし、1軍昇格せずに離脱。自宅待機を経て、この日、伊丹空港から米国へ帰国した。

 チームを揺らす騒動からわずか3日余り。公にコメントを残すことがないまま、助っ人が静かに日本から姿を消した。正午過ぎ、黒いTシャツ姿で家族と伊丹空港を出発。胸の内は計り知れないが、穏やかな表情で機上の人となった。

 貧打解消の救世主として7月に加入。メジャー通算75本塁打の実績を携えた米国時代の愛称「セクシータイム」は、デビュー4試合でサヨナラ弾を含む3発を放ち、ファンの心をつかみかけた。しかし、次第に守備の不安を露呈。出番を失っていった。出場20試合で打率1割8分8厘、4本塁打、9打点。意思疎通の不足や固まらない起用法など気の毒な面はあるが、事実上の“造反”は重大だった。

 球団は即座に契約解除の方針を固め、代理人を通じて話し合いを進めた。谷本球団本部長は「阪神のユニホーム(でプレー)はないと思います。これを許せば、チームが成り立たない」と説明。“スピード解雇”で厳しい姿勢を示した。

 両打ちの助っ人を失ったチームは、残り15試合でCS進出圏の3位・広島まで3・5差。10日のヤクルト戦(甲子園)から始まる7連戦はラストチャンスの意味を持ちそうだ。大阪・野田の電鉄本社で取材に応じた藤原オーナーは「(ソラーテの帰国は)残念ですけどね。今は目の前の課題をみんなで解決してほしい」とチーム一丸に期待。矢野監督も「戦う気持ちを見せていくしかない」と一戦必勝を誓った。